とりあえず手をつなぎましょう

「日本、俺と付き合って」

えっ!?

「ちょ、ちょっと待って下さい!な、何を突然……」
「日本は俺のこと…キライ?」
「そ、そんな……キライじゃありませんけど……」
「じゃあ、俺と付き合ってくれる?」
「だ、だから何を突然言い出すんですか!」
「突然じゃないよ」
「は?」

「ずっと前から日本のことがすきだった。誰よりもずっとずっと」

ボッ!

「な!?なななな何を急に……!」
「急じゃない。ずっと思ってたこと。ずっと日本を恋人にしたいって思ってた」
「こ、恋人ですか……」
「そう、日本と抱き合ったりキスをしたりセッ」「うわあああああああその先は言わないで下さいっっ!!」
「…わかった。でも、日本と一緒にいたいのは本当。独り占めしたいのも本当」
「…そ、そんな縋る目で見ないで下さい」
「ダメ?」
「ダメ……じゃない、です、けど、」
「けど?」

「〜〜〜っ!と、とりあえず手をつなぎましょう。……そ、そこから……始めませんか?」

「っっ!!……うん!わかった。よろしく、日本」
「はい、こちらこそよろしくお願いします、ギリシャさん」








オマケ


「ふふふ、なんだか恥ずかしいですね、この年になって手をつなぐというのも」
「そうなの?じゃあ、年相応なことしよっか」
にっこり
「え!?だ、だから始めは手をつなぐことからって、何でこっちによってくるんですか!」
「大丈夫大丈夫、痛くしないよ?だから安心して?」
「そ、そういうことじゃありません!!ちょ、あっ、な、なに脱がして……」
「大丈夫大丈夫。全部俺に任せて……」
「ちょ、ちょっとま!!」




迫るギリシャにお友だちから始めましょうとやんわり諭す日本のほのぼの小噺にする予定だった、のに
2007/05/19 composed by Hal Harumiya


Lacrima / とりあえず手をつなぎましょう