ねぇ、オレのことどう思う?
「オレ、伊東先生についていくことに決めたんだ」
そうオレが言ったときのあんたの顔は、驚いていたように見えた。
そして、必死で動揺を隠そうとしてた。
そんな鈴花さんを見て、不謹慎ながらも喜びが芽生えてしまう。
オレの一言にそんなに揺れてくれるんだってね。
やっぱりオレ、鈴花さんのことすっげーすきだわ。
だから、誰にも渡したくなかった。
だから、去ろうとするあんたを引き止めて、「すきだ」って言って、「一緒に来てほしい」と言った。
共に、進む道を分かち合いたかった。
というのは表向きで、鈴花さんの周りには男が多すぎて不安で仕方がない、というのもあったんだけどね。
守りたかった。
与えたかった。
そして、あんたは一緒に来てくれるものと、そう思っていた。
どこか確信…いや、思い込んでたかもしれない。
でも、そんなオレの考えを、うぬぼれに満ちたオレをあんたは一蹴した。
「わたしは、照姫様を裏切ることはできない」
だから、新選組を捨てることはできない。
どんなに後悔しても、それだけは、かわらない。
そう言った彼女は、ひどく…辛そうだった。
目が、覚めた。
言えば、ついてきてくれると思っていた。
期待していた。
でも、オレは忘れていた。
剣で身を立てるなら、ここでなくてもいいのに。
何のために彼女がここに、新選組にいるのかを。
彼女にも決して譲れぬ部分があることを。
自分の家族とも言える姫のために。
応援してくれた藩主様のために。
彼女は新選組にいる。
「そっか…それじゃ無理に連れてくなんてできないな……」
鈴花さんが進んでオレと同じ道を選んでくれなきゃ、意味ないから。
「でも、よかったよ。他の男がすきだから、オレにはついていけないって理由じゃなくて」
おどけてそう言ってみる。
いや、本当によかったと思ってるんだって。
他に男がいられたら、オレ伊藤先生についてくなんて、できないかもしれなかったんだから。
「ばか…そんな人、いるはずないじゃない……」
涙ぐみながらそう言う鈴花さんは本当に可愛かった。
いつ自分が死ぬとも分からないこのあいまいな状況の中で、すきな人と両思いなんて夢みたいだ。
だから。
この気持ちを本物にするために、自分の信念を貫くためにオレは彼女に聞いた。
ねぇ。
鈴花さんは……。
「オレのことがすきだよね?オレと進む道が違ってしまっても、気持ちは同じだよね?」
どうしても聞きたかった、確認したかった。
あんたがオレをすきだっていってくれるなら…オレは……。
彼女は唇を震わせながら応えてくれた。
「うん…だいすき……」
そのコトバがオレの中で自信に変わる。自分を貫く信念に変わっていく。
「それなら…オレは一人でも行ける。あんたがオレをすきでいてくれるなら…その想いだけを抱いて、ね」
気持ちはつながってるって分かったから。
だから、オレはあんたのことがすきなんだ。
「これから…伊東先生の道と新選組の道がどんどん離れていっちゃったら敵同士になるかもしれないけど……」
その可能性は…残念だけど十分にあると思う。
考え方のずれは、人を簡単に変えてしまうから。
今はまだ仲間でも、1週間後にはどうなっているか分からない。
「……斬り合うことになっちゃうかもしれないけど……」
でも。
たとえ、敵になったとしても。
「でも、オレは誰よりもあんたがすきだよ……」
その気持ちは変わらないだろう。
これから先も、ずっと。
たとえ…
「例え鈴花さんに斬り捨てられてもね」
この命が散っても、それだけは不変。
あんたの手にかかって死ねるならオレは……本望。
「わたしも……」
そこまで言って彼女は黙ってしまった。みるみるその顔が変化していくのがわかる。
泣き出しそうなのを一生懸命こらえている顔。
それでも強いあんたは絶対泣かないんだ。
すきだよ、鈴花さん。
たとえ、歩む道が違っても。
オレたちは、一緒、だよね?
「オレ、伊東先生についていくことに決めたんだ」
そうオレが言ったときのあんたの顔は、驚いていたように見えた。
そして、必死で動揺を隠そうとしてた。
そんな鈴花さんを見て、不謹慎ながらも喜びが芽生えてしまう。
オレの一言にそんなに揺れてくれるんだってね。
やっぱりオレ、鈴花さんのことすっげーすきだわ。
だから、誰にも渡したくなかった。
だから、去ろうとするあんたを引き止めて、「すきだ」って言って、「一緒に来てほしい」と言った。
共に、進む道を分かち合いたかった。
というのは表向きで、鈴花さんの周りには男が多すぎて不安で仕方がない、というのもあったんだけどね。
守りたかった。
与えたかった。
そして、あんたは一緒に来てくれるものと、そう思っていた。
どこか確信…いや、思い込んでたかもしれない。
でも、そんなオレの考えを、うぬぼれに満ちたオレをあんたは一蹴した。
「わたしは、照姫様を裏切ることはできない」
だから、新選組を捨てることはできない。
どんなに後悔しても、それだけは、かわらない。
そう言った彼女は、ひどく…辛そうだった。
目が、覚めた。
言えば、ついてきてくれると思っていた。
期待していた。
でも、オレは忘れていた。
剣で身を立てるなら、ここでなくてもいいのに。
何のために彼女がここに、新選組にいるのかを。
彼女にも決して譲れぬ部分があることを。
自分の家族とも言える姫のために。
応援してくれた藩主様のために。
彼女は新選組にいる。
「そっか…それじゃ無理に連れてくなんてできないな……」
鈴花さんが進んでオレと同じ道を選んでくれなきゃ、意味ないから。
「でも、よかったよ。他の男がすきだから、オレにはついていけないって理由じゃなくて」
おどけてそう言ってみる。
いや、本当によかったと思ってるんだって。
他に男がいられたら、オレ伊藤先生についてくなんて、できないかもしれなかったんだから。
「ばか…そんな人、いるはずないじゃない……」
涙ぐみながらそう言う鈴花さんは本当に可愛かった。
いつ自分が死ぬとも分からないこのあいまいな状況の中で、すきな人と両思いなんて夢みたいだ。
だから。
この気持ちを本物にするために、自分の信念を貫くためにオレは彼女に聞いた。
ねぇ。
鈴花さんは……。
「オレのことがすきだよね?オレと進む道が違ってしまっても、気持ちは同じだよね?」
どうしても聞きたかった、確認したかった。
あんたがオレをすきだっていってくれるなら…オレは……。
彼女は唇を震わせながら応えてくれた。
「うん…だいすき……」
そのコトバがオレの中で自信に変わる。自分を貫く信念に変わっていく。
「それなら…オレは一人でも行ける。あんたがオレをすきでいてくれるなら…その想いだけを抱いて、ね」
気持ちはつながってるって分かったから。
だから、オレはあんたのことがすきなんだ。
「これから…伊東先生の道と新選組の道がどんどん離れていっちゃったら敵同士になるかもしれないけど……」
その可能性は…残念だけど十分にあると思う。
考え方のずれは、人を簡単に変えてしまうから。
今はまだ仲間でも、1週間後にはどうなっているか分からない。
「……斬り合うことになっちゃうかもしれないけど……」
でも。
たとえ、敵になったとしても。
「でも、オレは誰よりもあんたがすきだよ……」
その気持ちは変わらないだろう。
これから先も、ずっと。
たとえ…
「例え鈴花さんに斬り捨てられてもね」
この命が散っても、それだけは不変。
あんたの手にかかって死ねるならオレは……本望。
「わたしも……」
そこまで言って彼女は黙ってしまった。みるみるその顔が変化していくのがわかる。
泣き出しそうなのを一生懸命こらえている顔。
それでも強いあんたは絶対泣かないんだ。
すきだよ、鈴花さん。
たとえ、歩む道が違っても。
オレたちは、一緒、だよね?
藤堂くんが恋華内最萌え
2005/02/25 composed by Hal Harumiya
2005/02/25 composed by Hal Harumiya